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明日から使える!自宅サロンの接客マナー|感動レベルのお出迎え・お見送りとファンになる会話術を徹底解説

自宅サロンを開業したけれど、丹精込めて準備したのにお客様が一度きりでリピートにつながらない…、あるいは、お客様との会話が思うように弾まず気まずい雰囲気になってしまう…、といったお悩みはありませんか。

自宅サロン成功の鍵は、高い技術力だけではありません。お客様が「またこの人に会いたい」「この空間が好きだ」と感じてくださるような、心温まる接客マナーや会話術が不可欠です。この記事では、初心者の方でも明日からすぐに実践できる、お出迎えからお見送りまでの具体的な接客手順、そしてお客様をあなたのファンに変える会話術まで、余すところなく徹底解説します。この記事を読めば、あなたのサロンがお客様にとって「何度も通いたい、とっておきの場所」になるための秘訣が詰まっています。

目次

結論からお伝えします 自宅サロンの接客で最も重要な3つのマナー

お忙しいあなたのために、まずは結論からお伝えします。お客様に心からの感動を与え、リピーターになっていただくためには、数多く存在する接客テクニックの中でも特に重要な3つのポイントが存在します。

それは「完璧な第一印象を演出するお出迎え」「心からの信頼を築く施術中のコミュニケーション」「最高の余韻を残すお見送り」の3つです。これらを徹底するだけで、あなたの自宅サロンの接客レベルは劇的に向上し、お客様からの信頼も深まります。

リピートに繋がる接客の三大原則

1. 感動レベルのお出迎え:最初の30秒で安心感と歓迎の気持ちを伝え、お客様の心を掴みます。

2. 信頼を深めるコミュニケーション:施術中の会話や気配りで、技術だけでない「あなた自身」のファンになってもらいます。

3. 最高の余韻を残すお見送り:「また来たい」と思わせる最後のひと押し。丁寧な感謝の気持ちが次回の予約に繋がります。

お客様の期待を超える第一印象を約束するお出迎えの接客マナー

お客様があなたのサロンに対して抱く印象は、インターホンが鳴ってから玄関でお会いするまでの、わずか30秒ほどで決まってしまうと言っても過言ではありません。

このごく短い時間に、どれだけ安心感と「あなたに来てほしかった」という歓迎の気持ちを伝えられるかが勝負です。最高の笑顔はもちろんのこと、清潔感のある身だしなみや整えられた玄関周りなど、視覚から入る情報すべてでお客様をおもてなしする意識が、感動的なお出迎えの第一歩となります。

技術だけではない信頼関係を深める施術中の会話術とマナー

施術中は、お客様が最もリラックスし、心を開きやすい特別な時間です。この時間を単なる「作業」と捉えるのではなく、お客様一人ひとりと深く向き合う貴重なコミュニケーションの機会と捉えましょう。

お客様のお悩みや興味に心から寄り添った会話を実践することで、技術への満足度はもちろんのこと、あなたというセラピスト個人への信頼感が深まります。この「人としての信頼」こそが、お客様が「またこの人に施術してもらいたい」と思う強力な動機となるのです。

次回の来店を心待ちにさせる最高のお見送りの接客マナー

サロンでの素晴らしい体験を締めくくる、最後の重要な儀式がお見送りです。お会計を済ませ、ドアを閉めたら終わり、ではありません。

お客様がサロンの扉を出て、その姿が見えなくなるまで丁寧に見送る姿勢が、お客様の心に温かい余韻を残します。感謝の気持ちを改めて言葉で伝え、次回の来店を心からお待ちしているという気持ちを表現することが、お客様に「大切にされている」と感じていただき、次の予約へと繋げる最後の重要なマナーです。

お客様がドアを開けた瞬間に安心感を与えるお出迎えの接客マナーと手順

お出迎えは、お客様が「自宅サロン」という非常にプライベートな空間に足を踏み入れる最初のステップです。大手サロンとは違う雰囲気に、少しの緊張や不安を抱えているお客様も少なくありません。

ここでは、その不安を瞬時に「ここに来てよかった」という安心感へと変える、具体的なお出迎えの接客手順とマナーを詳しく解説します。この流れをマスターするだけで、お客様の満足度は大きく変わります。

インターホンが鳴ってから玄関を開けるまでの理想的な接客マナー

インターホンのチャイムが鳴ったら、一度深呼吸をして最高の笑顔を準備しましょう。応答から玄関を開けるまでの一連の流れをスムーズに行うことが、お客様に信頼感を与える第一歩です。

  1. 3コール以内に応答する:可能であれば3コール以内、遅くとも5コール以内には応答するのが理想的なマナーです。待たせないという配慮が伝わります。
  2. 明るく名乗り、お名前を呼ぶ:「はい、癒しの隠れ家サロン『Le Ciel』でございます。田中様、お待ちしておりました。どうぞお入りください」と、明るくはっきりとした声でサロン名を名乗り、お客様のお名前を呼びかけます。これにより、お客様は歓迎されていることを実感し、安心できます。
  3. 静かに鍵を開ける:ガチャガチャと大きな音を立てず、丁寧な手つきで鍵を開けることも、上質で落ち着いたサロンの印象を与えるポイントです。

お客様と初めて顔を合わせる玄関での完璧な接客挨拶とマナー

玄関のドアを開けたら、作り置きではない、心からの最高の笑顔でお客様をお迎えします。「田中様、こんにちは。本日はご来店いただき、誠にありがとうございます。セラピストの鈴木です」と、改めて自己紹介をしながら丁寧に一礼します。

この時、マスクをしていても笑顔が伝わるよう、しっかりとお客様の目を見て挨拶することが極めて重要です。また、お客様が靴を脱ぎやすいようにスリッパを揃えて差し出す、荷物をお預かりするなど、お客様の次の行動を予測した先回りの気配りが、感動を生む接客マナーのポイントです。

自宅サロンの生活感を感じさせない玄関周りの環境作りとマナー

自宅サロンでお客様が最も気にされる点、それは「生活感」です。玄関はサロンの顔であり、お客様が最初に目にする空間のため、ここでがっかりさせてはいけません。

ご家族の靴やDMなどの郵便物、お子様のおもちゃなどが散乱しているのは絶対に避けましょう。お客様用のスリッパは常に清潔なものを準備し、観葉植物や上品なフレグランスディフューザーを置くなど、非日常的でクリーンな空間を演出することを心がけましょう。例えば、多くの人に好まれやすい無印良品の「アロマディフューザー」に、リラックス効果のあるラベンダーやベルガモットのエッセンシャルオイルを数滴垂らすだけで、特別な空間を簡単に演出できます。

自宅サロンだからこそ徹底したいお部屋へご案内するまでの接客マナー

玄関から施術ルームまでご案内する短い廊下での時間も、お客様にとってはサロンの評価を決める重要なポイントです。特に自宅サロンの場合、リビングなどのプライベートな空間を通ることもあるため、お客様に余計な気を使わせない最大限の配慮が求められます。

ここでは、お客様が心地よく施術ルームまで移動できる、スマートなご案内の接客マナーについて解説します。

お客様をスムーズに施術ルームへ導く廊下での接客マナー

お客様をご案内する際は、お客様の少し斜め前を歩き、歩くペースを合わせるのが基本のマナーです。お客様に完全に背中を向けるのではなく、時々振り返って「こちらでございます、どうぞ」と笑顔で声をかけると、より丁寧で安心感のある印象になります。

廊下には私物を置かず、常に整理整頓を心がけましょう。特に、リビングなどプライベートな空間が視界に入らないよう、必ずドアを閉めておく、あるいはパーテーションで目隠しをするなどの配慮は、お客様の安心感につながる非常に重要な接客マナーです。

お手洗いの場所をスマートに伝えるタイミングと接客マナー

施術ルームにご案内した後、カウンセリングを始める前に「これから長時間になりますので、よろしければ先にお手洗いはいかがですか?」とタイミング良く一声かけるのが親切です。

場所をご案内する際は、口頭で「あちらです」と指し示すだけでなく、実際にドアの前までご一緒し、「こちらでございます」と示すとより丁寧です。お手洗いの中も徹底的に清潔を保つことはもちろん、以下のような「おもてなし」の工夫が、お客様の満足度を大きく向上させます。

  • 清潔なゲストタオル(使い捨てのペーパータオルも可)
  • 香りの良いハンドソープ
  • マウスウォッシュや綿棒、あぶらとり紙
  • 女性のお客様のために、さりげなく生理用品を置いておく配慮

お客様の上着や手荷物を丁寧にお預かりする際の接客マナー

お客様の上着や大きなバッグは、施術ルームに入ってすぐのタイミングでお預かりします。「上着と、大きなお荷物はこちらでお預かりいたしますね」と優しく声をかけ、お客様が脱ぎ終わるのを待ってから両手で丁寧に受け取ります

ハンガーにかけ、シワにならないように配慮してクローゼットなどにしまいましょう。貴重品が入った小さなバッグなどはお客様の手元に置いていただけるよう、「貴重品の入ったバッグは、こちらのカゴにお入れになって、どうぞお近くにお持ちください」と、専用の置き場所を用意すると、お客様は安心して施術を受けられます。

お客様の緊張をほぐしリラックスさせるカウンセリングでの会話術

カウンセリングは、お客様のお悩みやご要望を伺うだけの事務的な作業ではありません。お客様との信頼関係を築き、安心して体を任せてもらうための非常に重要な時間です。

特に初めてご来店されたお客様は、緊張していることが多いもの。安心してお話いただけるような空間作りと、心を開いてもらうための会話術が求められます。ここでは、効果的なカウンセリングのための接客マナーと会話術を掘り下げます。

ウェルカムドリンクで心をつかむおもてなしの接客マナー

カウンセリングシートをご記入いただく前に、まずはウェルカムドリンクをお出しして一息ついてもらいましょう。季節に合わせたハーブティーや、こだわりの健康茶など、数種類からお客様ご自身に選んでいただく形式にすると、おもてなしの心がより伝わります。

例えば、夏は生活の木のハイビスカスティーでさっぱりと、冬は体を芯から温めるジンジャーティーを提供するなど、細やかな気配りがお客様の心を和ませ、自然な会話のきっかけにもなります。

お客様が本音を話しやすくなるカウンセリングシートの作り方と会話術

カウンセリングシートは、ただ情報を得るためのものではなく、お客様が何に悩み、どうなりたいのか、その本音を引き出すための大切なツールです。専門用語ばかりの無機質なシートではなく、「最近、特に気になっていることは何ですか?」「今日の施術で、どんなお気持ちになりたいですか?」といった、お客様が自由に記入できる質問項目を設けましょう。

記入いただいた内容を元に、「肩こりがお悩みとのことですが、具体的にどのような時に気になりますか?」と深く掘り下げる会話術が、的確な施術とお客様との信頼関係につながります。この「寄り添う姿勢」が何よりも重要です。

お客様の不安を取り除く丁寧な施術内容と料金の説明マナー

カウンセリングで伺った内容を元に、本日の施術の流れと内容を具体的にお客様に説明します。「本日は、田中様のお悩みである肩こりに合わせ、こちらのラベンダーのオイルを使用し、特に凝っていらっしゃる肩甲骨周りを中心に、このような流れで施術させていただきます」と、専門用語を避け、分かりやすい言葉で伝えましょう

また、料金についても「本日のコースは、合計で8,800円となりますが、よろしいでしょうか」と、施術を始める前に必ず最終確認するマナーを徹底することで、後の金銭トラブルを防ぎ、お客様の安心感を最大限に高めることができます。

施術中の会話に困らない 自宅サロンで使える鉄板の会話術と話題集め

「施術中に何を話せばいいか分からず、沈黙が気まずい…」と感じるセラピストは少なくありません。しかし、無理に話し続ける必要は全くないのです。

大切なのは、お客様が「心地よい」と感じる距離感を保つこと。ここでは、会話が苦手な方でも今日から実践できる、お客様に合わせた会話術と、いざという時に役立つ話題集めの方法をご紹介します。

会話が苦手でも大丈夫 お客様に合わせる接客の会話術

お客様の中には、静かにリラックスしたい方もいれば、おしゃべりを楽しみたい方もいらっしゃいます。まずはお客様の様子を注意深く観察しましょう。

こちらからの問いかけに一言二言で返事をされる場合は、無理に会話を広げようとせず、「何か強さの加減など、気になることがございましたら、ご遠慮なくいつでもお声がけくださいね」と伝え、静かに施術に集中できる時間を提供します。逆に、お客様から積極的に話しかけてくださる場合は、聞き役に徹し、適切な相槌や質問で会話を楽しむことが大切です。お客様にペースを合わせることが、最高の会話術なのです。

お客様の話を上手に引き出す魔法の質問という会話術

お客様との会話を自然に弾ませるコツは、「はい」「いいえ」で終わってしまう「クローズドクエスチョン(閉じられた質問)」ではなく、相手が自由に話せる「オープンクエスチョン(開かれた質問)」を使うことです。

NG例(クローズド) OK例(オープン)
「休日はお出かけしますか?」 「最近、どこかお出かけになって楽しかった場所はありますか?」
「このカフェ、好きですか?」 「このカフェの、どんなところがお好きなんですか?」

このように、「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)」を意識して質問することで、お客様はより具体的に話しやすくなります。お客様がお話しされた内容をさらに深掘りする質問を重ねる会話術が、お客様に関心があるという姿勢を示し、喜ばれるポイントです。

もう話題に困らない 自宅サロンの接客で使えるネタの仕入れ方

会話の引き出しをあらかじめ増やしておくことも、接客への自信につながります。日頃から幅広いジャンルの情報をインプットしておきましょう。

地域の新しいカフェやパン屋さんの情報、最近流行している美容法や健康に関する豆知識、人気のテレビドラマや映画の話など、アンテナを張っておくと便利です。地域の情報誌や、ホットペッパービューティーマガジンVOGUE JAPANのウェブ版などを通勤中や空き時間にチェックする習慣をつけると、自然と話題が豊富になります。ただし、政治や宗教、特定の人の悪口やゴシップなど、デリケートな話題は避けるのが鉄則のマナーです。

お客様がまた来たいと思うお会計からお見送りまでの完璧な接客マナー

施術が終わった後の時間は、お客様がサロンで過ごした時間の満足度を最終的に決定づける、大切な仕上げの段階です。施術の心地よい余韻に浸っているお客様に、最後まで気持ちよく過ごしていただくための、スマートな接客マナーを身につけましょう。

ここでの丁寧な対応が、お客様の感動を確かなものにし、次回の予約に直結します。

施術後のアフターカウンセリングとドリンクで余韻を楽しむ接客マナー

施術が終わったら、すぐにお会計に移るのではなく、まずはアフタードリンク(ハーブティーや白湯など)を飲みながらリラックスしていただく時間を作りましょう。

その際に、「施術をさせていただき、特に肩甲骨周りがお疲れのようでした。ご自宅では、お風呂上がりにこのような簡単なストレッチをすると楽になりますよ」といった、お客様一人ひとりの体の状態に合わせた簡単なセルフケアアドバイスを伝えます。この「あなただけの特別アドバイス」というひと手間が、プロとしての信頼を確固たるものにする重要な接客マナーです。

お客様を待たせないスマートなお会計の接客マナーと準備

お会計は、何よりもスムーズさが命です。お客様がお着替えをされている間に、お釣りや領収書の準備を済ませておきましょう。キャッシュレス決済を導入している場合は、端末の起動なども事前に確認しておきます。

  1. トレイ(カルトン)を使用する:料金を提示する際は、手渡しではなくトレイに乗せてお渡しするのが丁寧なマナーです。
  2. 明確に伝え、復唱する:「本日は、アロマトリートメント90分コースで8,800円でございます」と明確に伝えます。お金をお預かりする際も「10,000円、お預かりいたします」、お釣りを返す際も「1,200円のお返しでございます」と、金額を声に出して復唱すると間違いがなく、非常に丁寧な印象を与えます。

感謝の気持ちを伝える最高のお見送りの接客マナー

お会計が終わったら、玄関までお客様とご一緒し、お見送りします。お預かりしていた上着や荷物をお渡しし、お客様が靴を履き終えるのを静かに見守ります。

そして、ドアを開け、最後にもう一度お客様の目を見て、「本日は、数あるサロンの中から当店にお越しいただき、本当にありがとうございました。田中様のまたのお越しを、心よりお待ちしております」と、今日一番の笑顔で感謝の気持ちを伝えます。お客様の姿が見えなくなるまで、丁寧にお辞儀をしながら見送るその姿勢が、感動的なフィナーレを演出し、お客様の記憶に深く刻まれます。

これは避けたい 自宅サロンの接客でやってはいけないマナー違反の具体例

どれだけ素晴らしい技術や知識を持っていても、たった一つのマナー違反がお客様の信頼を一瞬で失う原因になりかねません。特に自宅サロンというパーソナルな空間では、お客様はあなたが思っている以上に細かな部分まで見ています。

ここでは、無意識にやってしまいがちな接客のNG行動を具体的に挙げ、失敗を未然に防ぐためのポイントを解説します。

お客様を不安にさせる生活感あふれる空間というマナー違反

自宅サロンで最も注意すべき、そして最もやってしまいがちなマナー違反は、「生活感」をだしてしまうことです。

リビングの隅に洗濯物が干してある、キッチンのシンクに洗い物がそのままになっている、廊下にご家族の写真が飾ってあるなど、プライベートな要素が見えると、お客様は一気に現実に引き戻され、リラックスできません。お客様が通る動線や、施術ルームからは、生活に関するものを徹底的に排除しましょう。あくまで「サロン」という非日常空間を提供しているプロであるという意識を忘れないことが重要です。

馴れ馴れしい言葉遣いやプライベートに踏み込みすぎる会話術の失敗

お客様との距離が近くなるのが自宅サロンの魅力ですが、「親しみやすさ」と「馴れ馴れしさ」は全く違います。初対面からタメ口で話す、お客様のプライベートな情報(恋愛、家族構成、仕事の深い内容など)を根掘り葉掘り聞くといった行為は、お客様に不快感を与える重大なマナー違反です。

お客様がご自身から心を開いて話してくださるまでは、常に丁寧な言葉遣いを心がけ、会話の内容もお客様の反応を見ながら慎重に選ぶ会話術を身につけましょう。

次回の予約や化粧品の購入を強要するような接客マナー

お客様にリピートしてもらいたい、サロンで扱っている商品を購入してもらいたいという気持ちは、サロン経営者として当然のものです。しかし、それを押し付けるような接客は逆効果でしかありません

お見送りの際に「次回の予約はどうしますか?いつにしますか?」と何度も聞いたり、化粧品を「これを買わないと、今日やっても意味ないですよ」といった不安を煽るような言い方で勧めたりするのは絶対にやめましょう。あくまで「もしよろしければ次回のご予約も承れますがいかがなさいますか?」といった提案に留め、最終的な判断はお客様に委ねる姿勢が、長期的な信頼関係を築くための正しいマナーです。

リピート率を格段に上げるお見送り後のアフターフォローという接客術

お客様との関係は、サロンのドアを閉めたら終わりではありません。お見送り後の「もう一工夫」が、他のサロンとの大きな差別化を生み、お客様の心をがっちりと掴んで離さないための鍵となります。

ここでは、お客様が「私のことを覚えていてくれたんだ!」と感動する、効果的なアフターフォローの接客術についてご紹介します。

来店後24時間以内が効果的なお礼のメッセージを送る接客マナー

お客様がお帰りになった後、できればその日のうち、遅くとも24時間以内に、感謝の気持ちを伝えるメッセージを送りましょう。LINE公式アカウントや、予約時に利用したminimoSTORES 予約のメッセージ機能などを活用するのが便利です。

全員に同じ定型文を送るのではなく、「本日は〇〇のお話が聞けてとても楽しかったです」「施術後、気にされていた肩の調子はいかがですか?」といった、そのお客様との会話や施術内容に具体的に触れた一文を加えること。このひと手間で特別感が格段に増し、心のこもった接客としてお客様の記憶に深く残ります

お客様の誕生日や記念日に合わせた特別なメッセージを送る接客術

カウンセリングシートにお誕生日を記入していただく欄を設けておき、お客様の誕生月にささやかなお祝いメッセージや、バースデー特典のご案内を送るのも非常に効果的な接客術です。

バースデー特典の例

・施術料金10%〜20%オフ

・フットバスやヘッドマッサージなどのオプションメニューをプレゼント

・ささやかなプレゼント(ハーブティー、バスソルトなど)のお渡し

誕生日というプライベートな記念日を覚えていてくれた、という事実は、お客様にとって大きな喜びとなり、サロンへの愛着を深める強力なきっかけになります。

お客様が忘れかけた頃に送る再来店を促す絶妙なタイミングの接客術

最後の来店から1ヶ月半〜2ヶ月ほど経った頃、お客様が「そろそろまたサロンに行きたいな」と思い始める絶妙なタイミングを見計らって、メッセージを送るのも有効な接客術です。

「季節の変わり目でお疲れは溜まっていませんか?」「田中様におすすめの新しいキャンペーンが始まりましたので、お知らせです」といった、お客様を気遣う内容や、お得な情報を添えることで、自然な形で再来店を促すことができます。しつこくならないよう頻度には注意が必要ですが、適切なタイミングでの心遣いは喜ばれることが多いです。

接客マナーや会話術をさらに磨くためのおすすめ学習方法

素晴らしい接客は、一度学んだら終わりではありません。常にお客様に最高のサービスを提供し続けるためには、自身のスキルを磨き続ける謙虚な姿勢と向学心が不可欠です。

ここでは、自宅サロンを運営しながらでも実践できる、接客マナーや会話術のレベルをさらに高めるための具体的な学習方法をご紹介します。

一流のサービスを体感する 人気サロンやホテルでの接客マナー学習

最も効果的で楽しい学習方法の一つは、お客様として一流のサービスを実際に体験することです。ご自身のメンテナンスも兼ねて、評判の良い人気サロンや高級ホテルのラウンジ、レストランなどを利用してみましょう。

その際、ただ楽しむだけでなく、プロの視点で以下の点を観察します。

  • 空間作り(香り、音楽、照明、清潔感)
  • スタッフの立ち居振る舞いや表情、声のトーン
  • 細やかな気配り(荷物の扱い、声かけのタイミングなど)
  • 使われている言葉遣い

感動した点や、自分のサロンでも取り入れたいと思った点をメモしておき、自身の接客マナー改善に活かしましょう。

接客やコミュニケーションに関する本を読んで会話術の引き出しを増やす

接客マナーやコミュニケーション、心理学に関する書籍を読むことも、知識を体系的に深める上で非常に有効です。知識はあなたを裏切らない、接客の土台となります。

例えば、元JALのカリスマ教官として知られる上野りかさんの著書や、不朽の名著であるデール・カーネギーの「人を動かす」のような古典は、時代を超えて通用する人間関係の原則を教えてくれます。本から得た知識を、日々の接客の中で「今日はこの会話術を試してみよう」と意識的に実践することで、スキルは確実にあなたの血肉となっていきます。

お客様からのフィードバックを真摯に受け止め接客マナーを改善する

最も身近で、最も貴重な先生は、目の前にいるお客様ご自身です。施術後にお客様に簡単なアンケートをお願いしたり、「何かお気づきの点や、もっとこうだったら嬉しい、という点はございませんでしたか?」と勇気を出して直接伺ってみたりするのも良いでしょう。

もちろん、良い評価ばかりとは限りませんが、いただいたフィードバックは全て「ありがたいご意見」として真摯に受け止め、改善点を見つけるための貴重なヒントと捉えましょう。この謙虚な姿勢こそが、お客様から長く愛されるサロンを築くための最も重要な土台となります。

まとめ

ここまで、自宅サロンの成功に不可欠な接客マナーと会話術について、お出迎えからお見送り、さらにはお客様との絆を深めるアフターフォローに至るまで、具体的な手順やセリフ例を交えて解説してきました。

最後に、この記事でお伝えした最も重要なポイントを振り返り、あなたのサロンがお客様にとってかけがえのない場所になるためのエールを送ります。

自宅サロンの成功は心からの接客マナーと会話術から始まる

自宅サロンの最大の強みは、大きなサロンには真似のできない、お客様一人ひとりと深く、温かく向き合える、そのパーソナルな関係性にあります。

高い技術はもちろん大前提として重要ですが、お客様が最終的に「また来たい」と心から思う決め手は、「この人に会いたい」「ここで過ごす時間が本当に好きだ」と感じた時です。今回ご紹介したお出迎え、会話術、お見送りの各ステップは、すべてその「また来たい」という気持ちを育むためのものです。一つひとつの行動に心を込めることで、あなたの接客は単なるマニュアル通りのマナーから、お客様の心に深く響く「おもてなし」へと昇華します。

明日からできる小さな一歩がお客様の感動とリピートに繋がる

この記事でご紹介した内容は、決して特別なことや難しいことばかりではありません。「明日からお出迎えの挨拶を少しだけ丁寧にする」「お客様の話を聞く時、相槌を一つ多く打ってみる」など、ほんの小さな意識改革から始めてみてください

その小さな一歩の積み重ねが、お客様の感動を生み、安定したリピートにつながり、あなたの自宅サロンを地域で一番愛される特別な場所へと変えていくはずです。あなたの心のこもった接客が、一人でも多くのお客様を笑顔にすることを心から応援しています。

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