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これから始めるサロンのサブスクリプション導入!メリットを活かすためのメニュー作りと価格設定のステップ**

サロン経営において、毎月の売上が不安定で悩んでいませんか。

お客様のリピート率がなかなか上がらず、常に新規集客に頼りがちな状況を打開したいと考えているオーナー様も多いでしょう。

その強力な解決策となるのが「サブスクリプション」、つまり月謝や年間パスのような定額制サービスの導入です。

この記事では、パソコンが苦手な方でも理解できるよう専門用語を一切使わずに、サブスクリプションをあなたのサロンに導入する具体的なメリットから、お客様が喜んで継続してくれるメニューの作り方、そして失敗しない価格設定の考え方まで、具体的な手順を追って詳しく解説します。

この記事を読めば、あなたも明日からサブスクリプション導入に向けた第一歩を踏み出せるようになります。

目次

結論から解説!サロンのサブスク導入は安定経営への最短ルートです

なぜ今、多くのサロンがサブスクリプション導入に注目しているのでしょうか。

その答えは、サロン経営の根幹に関わる「収益の安定化」と「顧客との永続的な関係構築」を同時に実現できるからです。

ここではまず、サブスク導入を成功させるために最も重要な3つのポイントを結論としてお伝えします。

サロンのサブスクリプション導入で目指すべきは収益の安定化です

サロン経営における最大の悩みの一つは、季節やイベントによってお客様の来店頻度が変わり、月ごとの売上の波が大きくなることです。

しかし、サブスクリプションを導入すれば、毎月一定数の会員様から定額の料金をいただくことができるため、売上の予測が非常に立てやすくなります。

これは、まるで毎月決まった額の家賃収入が入ってくるようなもので、経営者の精神的な安定にも繋がります。

例えば、月額1万円のプランに50人の会員がいれば、それだけで毎月50万円の固定収入が確保できるのです。

この安定した基盤があるからこそ、新しい美容機器の導入やスタッフの育成といった未来への投資も計画的に行えるようになります。

お客様との深い関係を築くことがサブスクリプション成功の鍵です

サブスクリプションは、単なる割引サービスではありません。

お客様に「このサロンの会員でい続けたい」と心から思ってもらうための特別な仕組みです。

定額制にすることで、お客様は料金を気にせず気軽にサロンへ足を運べるようになります。

来店回数が増えれば、スタッフとお客様のコミュニケーションの機会も自然と増え、信頼関係が深まります。

髪の悩みや肌の悩みを気軽に相談できる「かかりつけのサロン」としての地位を確立できるのです。

このような深い関係が築ければ、お客様は他のサロンに乗り換えることを考えなくなり、長期的にあなたのサロンを愛用してくれる優良顧客へと育っていきます。

魅力的なメニューと適切な価格設定が導入成功の分かれ道になります

サブスクリプションを成功させるには、お客様にとって「お得感」と「特別感」のあるメニューを作ることが不可欠です。

ただ安くするだけでは、サロンの利益を圧迫してしまい、忙しいだけで儲からないという本末転倒な結果になりかねません。

お客様が「この金額でこんなに素敵なサービスが受けられるなんて!」と感動するような価値を提供しなくてはなりません。

同時に、サロン側もしっかりと利益を確保できる価格設定が重要です。

原価や人件費を正確に計算し、お客様が心理的に抵抗なく支払える価格帯を見極める必要があります。

このメニューと価格の絶妙なバランスこそが、サブスク導入が成功するかどうかの最大のポイントと言えるでしょう。

サロンがサブスクリプションを導入する最大のメリットは経営の安定です

サブスクリプション導入がもたらす恩恵は多岐にわたりますが、何と言っても最大のメリットは経営基盤が盤石になることです。

ここでは、収益面での具体的なメリットをさらに深掘りして解説します。

なぜ安定するのか、その仕組みを理解しましょう。

毎月の売上予測が立てやすくなるという大きなメリットがあります

毎月の売上が読めることのメリットは計り知れません。

例えば、広告費や人件費、新しい商材の仕入れなど、経費の計画が非常に立てやすくなります。

これまでは「今月は売上が良かったから広告を増やそう」「今月は厳しかったから仕入れを控えよう」といった、少し場当たり的な経営判断になりがちだったかもしれません。

サブスクリプションによる安定収入があれば、長期的な視点に立った戦略的な経営が可能になります。

また、金融機関から事業拡大のための融資を受ける際にも、この安定した収益モデルは「計画性のある事業」として非常に有利な材料として評価されるでしょう。

サブスクリプション導入でキャッシュフローが改善するメリット

サブスクリプションは、基本的に前払い制のサービスです。

お客様は月初などにその月の料金を支払うため、サービスを提供する前に現金が手元に入ってくることになります。

日々の資金繰りに悩むサロン経営者にとって、これは非常に大きなメリットです。

「キャッシュフロー」、つまりお金の流れが良くなることで、手元に現金が確保されているという安心感は、日々のオペレーションに集中させてくれます。

急な機材の故障や、突発的な出費が発生した場合でも、慌てずに対処できる経営的な余裕が生まれるのです。

客単価の変動に一喜一憂しなくなるという精神的なメリット

通常のサロン経営では、お客様がその日に選択するメニューによって客単価が大きく変動します。

高額なトリートメントやヘッドスパを選ぶお客様が多ければその月は好調ですが、カットだけのお客様が続くと不安になることもあるでしょう。

サブスクリプション会員が増えれば、会員からの収益は毎月一定です。

もちろん、会員様がオプションメニューを追加してくれれば、さらなる売上アップも見込めます。

この「最低保証される売上」があることで、日々の客単価の変動に心をすり減らすことがなくなり、より質の高いサービスの提供に集中できるという精神的なメリットは非常に大きいと言えます。

サブスクリプションはお客様との絆を深めリピート率を高めるメリットがあります

収益の安定化と並ぶもう一つの大きなメリットが、お客様との関係性の強化です。

サブスクリプションは、お客様を「一見さん」から「常連さん」へ、そして「熱狂的なファン」へと育てるための強力なツールとなり得ます。

その具体的な効果を見ていきましょう。

お客様の来店頻度を自然に増やすことができるというメリット

「そろそろ美容室に行きたいけど、今月は出費が多いから来月にしようかな」お客様は、そう考えることがよくあります。

しかし、サブスクリプション会員であれば、料金はすでに支払い済みなので、来店への心理的なハードルが格段に下がります。

定額料金を払っているのだから、行かないともったいない」という気持ちが働き、自然と来店頻度が上がるのです。

例えば、美容室で「月額3,000円で前髪カットと眉カットがいつでも無料」というプランがあれば、お客様はこまめに身だしなみを整えにサロンを訪れるようになり、その度に他のメニューを提案するチャンスも生まれます。

サブスクリプション導入で顧客データを活用しやすくなるメリット

サブスクリプションを導入する際には、多くの場合、お客様に会員登録をしてもらうことになります。

これにより、これまで曖昧だったお客様の来店周期や好みのメニュー、担当者の指名履歴といった貴重なデータを正確に蓄積・分析できるようになります。

例えば、「このお客様は最近ご来店がないから、特別なご案内を送ってみよう」とか、「このトリートメントを好むお客様には、新しく導入したこのホームケア商品が合うかもしれない」といった、一人ひとりに寄り添ったアプローチが可能になります。

こうしたデータに基づいた丁寧なフォローが、お客様の満足度をさらに高め、生涯にわたってサロンに通い続けてくれる「LTV(顧客生涯価値)」の向上に繋がるのです。

お客様のロイヤリティを高め口コミを誘発するというメリット

サブスクリプション会員になると、お客様は「自分はこのサロンの特別な一員だ」という意識を持つようになります。

会員限定の特典やシークレットイベント、先行情報などを提供することで、その特別感はさらに強まります。

満足度が高まったお客様は、自然と友人や家族、同僚にそのサロンの良さを話してくれるようになります。

現代において最高の広告は、実際にサービスを体験したお客様からのポジティブな口コミです。

サブスクリプションは、あなたのサロンの熱心なファンであり、同時に優秀な宣伝部長でもあるお客様を育てる最高の仕組みなのです。

サブスクリプション導入の具体的な手順その1 まずは自店の現状分析から始めよう

さて、ここからはサブスクリプション導入の具体的なステップに入ります。

成功への近道は、いきなりメニューを考えるのではなく、まずは足元を固めることです。

あなたのサロンの現状を正しく把握することが、成功への第一歩となります。

あなたのサロンが持つ一番の強みや特徴を明確にしましょう

あなたのサロンが、他のライバル店と比べて優れている点は何でしょうか。

それは、技術力の高さですか、それともリラックスできる居心地の良い空間でしょうか。

最新の美容機器が揃っていることかもしれませんし、スタッフの丁寧なカウンセリングが自慢かもしれません。

まずは、お客様から褒められることや、自分たちが自信を持っていることをすべて書き出してみてください。

この「強み」こそが、サブスクリプションメニューの核となる部分です。

例えば、髪質改善トリートメントに絶大な自信があるなら、それを軸にしたサブスクメニューが考えられます。

  • 再現性の高いカット技術
  • ダメージレスなカラー剤の知識
  • リラックス効果の高いヘッドスパ
  • お客様との会話を盛り上げる接客力
  • 駅からのアクセスの良さ

どんなお客様にサブスクリプションを利用してほしいのかを考えましょう

サブスクリプションは、すべてのお客様に向けたサービスである必要はありません。

むしろ、「こんなお客様に、もっと頻繁に来てほしい」という理想の顧客像、いわゆる「ペルソナ」を具体的にイメージすることが大切です。

例えば、「美意識が高く、SNSでの情報発信も好きな30代の働く女性」や、「仕事の疲れを癒し、短い時間でリフレッシュしたい40代の男性ビジネスパーソン」といった具体的な人物像を描きます。

このターゲットを明確にすることで、その人たちの心に響くメニュー内容や価格設定、そして宣伝方法までが見えてきます。

既存のお客様の来店データや売上データを分析してみましょう

勘や思い込みだけで判断するのではなく、実際のデータを見てみましょう。

顧客管理システムを使っているなら、お客様の平均的な来店周期や、一度の来店で使う平均金額(客単価)を調べてみてください。

システムがない場合でも、過去の予約台帳やお客様カルテを見返すことで、おおよその傾向は掴めます。

例えば、お客様の多くが2ヶ月に1回のペースで来店し、平均客単価が1万2千円だとします。

このデータを基に、「毎月来てもらえたら、月々いくらのプランならお得に感じてもらえるか」という、現実的な価格設定のヒントが得られます。

サブスクリプション導入の具体的な手順その2 成功の設計図となるコンセプトを決めよう

現状分析が終わったら、次はいよいよサブスクリプションサービスの全体像、つまりコンセプトを設計します。

この設計図がしっかりしていれば、途中で道に迷うことはありません。

具体的で測定可能な目標を立てることがポイントです。

サブスクリプション導入を通じて達成したい具体的な目標を立てましょう

なぜサブスクリプションを導入するのか、その目的をはっきりさせましょう。

「売上を上げたい」という漠然としたものではなく、「いつまでに、何を、どのくらい」達成したいのか、数字で測れる具体的な目標を設定します。

この目標があることで、スタッフ全員が同じ方向を向いて努力することができますし、後で振り返ったときに「成功したのかどうか」を客観的に判断することができます。

<目標設定の例>

  1. 半年後までにサブスクリプション会員数を50人にする
  2. サブスクリプションによる月間売上を50万円にする
  3. 既存顧客の来店頻度を平均2ヶ月から1.5ヶ月に短縮する

お客様にどんな価値を提供できるのかコンセプトを言語化しましょう

あなたのサブスクリプションは、お客様にとってどのような価値があるのでしょうか。

それを一言で表せるような、覚えやすくて魅力的なコンセプトを作りましょう。

このコンセプトは、お客様にサービス内容を伝える際のキャッチコピーにもなりますし、メニュー内容を考える際のブレない指針にもなります。

例えば、「いつでも最高の艶髪をキープできる、髪の美しさの定期便」や「忙しいあなたのための、月に一度の心と体のリセットプラン」といった形です。

コンセプトが明確であれば、お客様も「これは私のためのサービスだ」と直感的に理解してくれます。

提供するサービス範囲と会員特典の境界線を明確にしましょう

サブスクリプションプランに含まれるサービスと、含まれないサービス(オプションメニュー)の境界線をはっきりと決めておくことが非常に重要です。

ここが曖昧だと、後々「これもプラン内でやってもらえると思った」といったお客様との認識のズレが生まれ、トラブルの原因になります。

例えば、「月額プランに含まれるのはカットとシャンプーのみで、カラーやパーマ、指名料は別途料金がかかります」と利用規約などに明確に規定します。

また、会員限定の特典として「誕生月には特別なトリートメントをプレゼント」「店販商品が常に10%オフ」などを加えることで、会員であることの価値をさらに高めることができます。

お客様が継続したくなる魅力的なサブスクリプションメニューの作り方

コンセプトが決まったら、いよいよメニュー作りに取り掛かります。

お客様が「これはお得!」「これなら続けたい!」と感じるような、魅力的なメニューを考えるための具体的なアイデアと業種別の事例をご紹介します。

美容室におすすめのサブスクリプションメニューの具体例

美容室の場合、頻繁にメンテナンスが必要なメニューをサブスクリプションにするのが効果的です。

来店頻度を上げることで、お客様との接触回数を増やし、信頼関係を築くきっかけになります。

<美容室のメニュー例>

  • お手軽プラン:月額3,300円で前髪カットがいつでも無料」常に綺麗なスタイルを保ちたいお客様に響きます。
  • メンテナンスプラン:「月額5,500円で根元の白髪染め(リタッチ2cmまで)と高品質トリートメントが月1回」白髪を気にすることなく、常に若々しい印象を保てます。
  • 回数券プラン:「通常1回15,000円の髪質改善トリートメント6回分を、75,000円(5回分の料金)で提供」高単価メニューをお得に利用したいお客様に最適です。

エステサロンやリラクゼーションサロンにおすすめのメニュー例

エステサロンやリラクゼーションサロンでは、お客様の悩みに特化した継続的なケアをメニュー化することが喜ばれます。

また、最近では高価な美容マシンを自分で使える「セルフエステ」も人気です。

セルフエステはスタッフの施術時間を必要としないため、サロン側も比較的安価な価格で「通い放題」のような魅力的なプランを提供しやすいというメリットがあります。

<エステ・リラクのメニュー例>

  • 肌質改善プラン:月額15,000円で、肌悩みに合わせたフェイシャルエステ(60分)が月2回受けられる
  • ボディケアプラン:「月額9,800円で、アロマリンパマッサージ(60分)が月1回」
  • セルフエステプラン:「月額12,000円で、最新痩身マシンが平日昼間限定で使い放題」

ネイルサロンやその他サロンにおすすめのメニュー例

ネイルサロンであれば、付け替えのたびに発生する「オフ代」は、お客様にとって意外と大きな負担になっています。

ここをサブスクの特典にすることで、リピートの強力な動機付けになります。

<ネイル・その他サロンのメニュー例>

  • ネイルサロン:「月額8,800円で、シンプルなワンカラーorグラデーションネイルと丁寧なハンドケアが月1回。さらに付け替え時のオフ代は毎回無料
  • まつげエクステサロン:「月額7,000円で、3週間以内のリペア(80本まで)が通い放題」
  • パーソナルジム:「月額30,000円で、月4回のパーソナルトレーニングと食事指導が受けられる」

既存の単発メニューとの違いを明確にしてサブスクの価値を高める方法

サブスクリプションメニューを作るときに注意したいのが、既存の単発メニューとの関係性です。

なぜお客様は単発ではなくサブスクを選ぶべきなのか、その理由を明確に打ち出すことで、サブスクリプションの魅力はさらに輝きを増します。

サブスクリプション会員だけの特別な限定特典を用意しましょう

価格のお得さだけでなく、「会員だからこその特別扱い」を演出することが、お客様の心を掴む上で非常に重要です。

人は誰でも、自分だけが特別であると感じたいものです。

<限定特典の例>

  • 予約をいつでも優先的にお取りできる「優先予約権
  • 新商品や新メニューを一般公開前に試せる「先行体験会へのご招待
  • 会員様だけが購入できる「シークレット店販セールのご案内
  • お誕生月に特別な施術や商品をプレゼント

こうした特典は、お客様の優越感を満たし、「このサロンの会員で良かった」という満足度を飛躍的に高めます。

単発メニューにはない付加価値をサブスクリプションに盛り込みましょう

サブスクリプションメニューは、単に既存のメニューを組み合わせただけの「セット割引」では魅力が半減してしまいます。

そこに新しい知識や体験といった付加価値を加えましょう。

例えば、美容室のカットのサブスクに、「プロのスタイリストによる15分間の自宅でできる簡単スタイリング講座」を毎回つけるのはどうでしょうか。

エステのサブスクには、「自宅でできる簡単なスキンケア方法のアドバイスシート」を毎回お渡しするのも良いでしょう。

このように、お客様が家に帰ってからもサロンでの体験を思い出せるような、プラスアルファの価値を提供することが他店との強力な差別化に繋がります。

通常価格を提示した上でお得感を分かりやすく見せましょう

お客様は、自分がどれだけ得をしているのかを具体的に知りたいと思っています。

そのため、サブスクリプションメニューを案内する際には、必ず通常価格と比較して見せることが重要です。

「なんとなくお得」ではなく、「これだけお得」だとハッキリ示すのです。

例えば、「通常価格1回12,000円のフェイシャルエステが、月額18,000円のプランなら月2回受けられます!

1回あたり9,000円と、毎回3,000円、年間で最大72,000円もお得です!」といったように、具体的な数字で示すのです。

この「お得感」の分かりやすい提示が、お客様の「申し込みたい」という気持ちを強く後押しします。

失敗しないサブスクリプションの価格設定の基本的な考え方

メニュー内容と並んで、サブスクリプションの成否を分けるのが価格設定です。

安すぎれば利益が出ず、高すぎれば誰も申し込んでくれません。

ここでは、サロンもお客様も幸せになれる、絶妙な価格設定の考え方を3つのステップで解説します。

まずはメニュー提供にかかる原価を正確に計算しましょう

価格を決める第一歩は、そのサービスを提供するのにいくらかかっているのか、原価を正確に把握することです。

ここをどんぶり勘定で決めてしまうと、お客様が増えるほど赤字になるという最悪の事態に陥ってしまいます。

原価には、主に以下のものが含まれます。

  • 材料費:シャンプー、トリートメント、カラー剤、化粧品など
  • 人件費:施術にかかるスタッフの時給換算コスト
  • 固定費:家賃、水道光熱費、広告費などを施術時間で割ったもの

例えば、ある施術に60分かかり、材料費が1,000円、人件費・固定費の時間あたりコストが3,000円だとすれば、その施術の原価は最低でも4,000円ということになります。

この原価を絶対に下回らない価格設定が鉄則です。

お客様が心理的に抵抗を感じにくい価格帯を見極めましょう

原価を計算したら、次はお客様の視点で価格を考えます。

お客様が「このサービス内容でこの価格なら、払ってもいいかな」と思えるライン、いわゆる「プライスポイント」を見極めることが重要です。

特に月額制のサービスでは、「月々1万円」という心理的な壁が存在すると言われています。

例えば、9,800円ならすんなり申し込めるけれど、11,000円になると急に高く感じてしまう、という心理です。

自店のターゲット顧客層の金銭感覚を考慮し、近隣の競合サロンの価格も調査しながら、最適な価格帯を探っていきましょう。

松竹梅の3つの価格帯のプランを用意して選択肢を与えましょう

プランが一つしかないと、お客様は「申し込むか、申し込まないか」の二択で考えてしまい、決断をためらってしまいます。

そこで有効なのが、「松(プレミアム)」「竹(スタンダード)」「梅(お試し)」のように、3段階の価格帯のプランを用意することです。

一番売りたい「竹」プランを真ん中に置き、それよりも高機能な「松」プランと、気軽に始めやすい「梅」プランを用意します。

すると、多くのお客様は極端な選択を避け、真ん中の「竹」プランを選ぶ傾向があります。

これは「ゴルディロックス効果」と呼ばれる心理効果で、選択肢があることでお客様は安心して自分に合ったプランを選ぶことができるのです。

サブスクリプション導入と管理を助ける便利なシステムを紹介

サブスクリプションをいざ始めようと思っても、毎月の会費請求や予約管理、顧客管理を手作業で行うのは非常に大変です。

幸いなことに、現代ではこうした煩雑な作業を自動化してくれる便利なシステムがたくさんあります。

ここでは代表的なサービスをいくつかご紹介します。

無料で始められる予約システムならSTORES予約がおすすめです

STORES 予約」は、初期費用や月額費用が無料で始められる予約システムの一つで、特に個人経営や小規模なサロンに最適です。

無料プランでも予約機能や顧客管理機能は十分に利用でき、有料プランにアップグレードすれば、月謝や回数券のオンライン決済機能も使えるようになります。

初めてサブスクリプションを導入する際に、まずは費用をかけずにスモールスタートで試してみたいという場合にぴったりのサービスです。

操作画面も直感的で分かりやすく、パソコンが苦手な方でも安心して利用を始めることができます。

決済機能との連携がスムーズなSquare予約も便利です

Square 予約」は、クレジットカード決済サービスで有名なSquareが提供する予約システムです。

最大の強みは、予約から決済、顧客管理、売上分析までが一つのシステムでシームレスに完結することです。

Squareの決済端末(POSレジ)をすでに導入しているサロンであれば、導入の手間が少なく、連携も非常にスムーズです。

サブスクリプション機能も搭載されており、定期的な請求(継続課金)を自動で行うことができます。

複数のシステムを使い分ける手間を省き、スマートに店舗運営を行いたいサロンに向いています。

高機能で本格的な会員管理ならhacomonoが選択肢になります

hacomono」は、フィットネスクラブやスクールなどで多く導入されている高機能な会員管理・予約・決済システムですが、エステサロンや美容サロンでも活用できます。

入会手続きのオンライン完結、会員様専用マイページ、予約や決済の完全自動化など、サブスクリプション運営に必要な機能が網羅されています。

月額費用は他のサービスに比べて高めですが、会員数が多く、より本格的で効率的な店舗運営を目指す大規模なサロンや、多店舗展開を考えているサロンにとっては、非常に強力なツールとなるでしょう。

まとめ

ここまで、サロンにサブスクリプションを導入するためのメリット、メニューの作り方、価格設定、そして便利なツールについて詳しく解説してきました。

最後に、この記事の要点を振り返り、あなたが次にとるべき行動を明確にしましょう。

サロンのサブスクリプション導入は経営安定と顧客満足を両立させます

サブスクリプションの導入は、毎月の収益を安定させ、経営の基盤を強化する強力な一手です。

それだけでなく、お客様との接触機会を増やし、信頼関係を深めることで、他店にはない特別な価値を提供できます。

これにより、お客様はあなたのサロンの熱心なファンとなり、長期的に通い続けてくれるようになります。

経営の安定」と「顧客満足度の向上」、この二つを同時に実現できるのがサブスクリプションの最大の魅力です。

成功の鍵は自店の強みを活かしたメニューと緻密な価格設定にあります

サブスクリプションを成功させるためには、ただ流行に乗るだけではいけません。

あなたのサロンが持つ独自の強みは何かを深く理解し、それを活かした、お客様が「続けたい」と思える魅力的なメニューを創り出すことが不可欠です。

そして、サロンの利益を確実に確保しつつ、お客様がお得だと感じられる絶妙な価格設定を行うことが求められます。

この「メニュー開発」と「価格設定」こそが、あなたの腕の見せ所であり、成功の鍵を握っています。

まずは第一歩として理想のお客様と提供価値の明確化から始めてみましょう

この記事を読んで、「なんだか大変そうだな」と感じたかもしれません。

しかし、すべての偉大な旅も最初の一歩から始まります。

まずは、この記事で紹介した「自店の現状分析」から始めてみてください。

今日からできる最初の一歩

1.あなたのサロンの一番の「強み」は何かを紙に書き出す。

2.どんな「お客様」に一番喜んでほしいかを想像する。

3.そのお客様に、強みを活かしてどんな「価値」を提供できるか考える。

この小さな一歩が、あなたのサロンを未来へと導く大きな飛躍に繋がることを、心から応援しています。

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